めまい②〜メニエール(氏)病〜
めまいで最も有名な病気がメニエール(氏)病ではないでしょうか?
メニエール病の代表的な症状はめまいですが、めまい以外にも嘔吐、耳鳴り、難聴、耳の詰まり感などの症状を併発します。
メニエール病のめまいは、耳の奥にある内耳の内部、リンパ液で満たされている部分が腫れる「内リンパ水腫」という状態になることで平衡感覚に重要な三半規管の働きが乱れることで起こります。
内リンパ水腫の原因自体は分かっていないため、メニエール病の原因そのものが不明と言って良いでしょう。
ストレスや睡眠不足、不眠、過労などが内リンパ水腫の原因と考えられていますが、因果関係は明らかにされていません。
めまい全体の20%程度がメニエール病の診断を受けます。
60%を占める良性発作性頭位めまい症との違いはめまいの持続時間です。
良性発作性頭位めまい症は数秒から1分以内と短いですが、メニエール病のめまいは持続時間が長く、数分から数十分とめまいが持続します。
眼振と呼ばれる、自分の意思とは無関係に規則的に眼球が動く症状がおき、これを誘発するカロリックテスト(耳に一定温度の水を注入する方法)を行うことがあります。
メニエール病は内リンパ水腫以外の原因が分かっていない病気ですが、めまいを症状とする病気には命に関わる病気もあるため、しっかり検査して命に関わらないめまいであることを鑑別しておく必要があります。
病気の原因が明らかになっていない場合、西洋医学での対処は投薬による対症療法と生活指導が主体になりますが、メニエール病も同じく生活指導と対症療法が主体で治療が行われます。
ストレスのない生活を送るよう指導されたり、利尿剤、抗不安薬などでの治療が行われ、それでも改善がみられない場合には手術療法やステロイドを内耳に注入する処置が取られます。
鍼灸などの東洋医学も対症療法になります。
しかし、身体への負担が少ない。
体質改善に伴い症状が出にくい身体になるなどメリットも多く、症状としっかり向き合いたい方からの相談をよく受けます。
脳外科勤務時代も、めまいの症状で脳に異常がない場合、ほとんどの症例を任されてきましたが、初回からめまいが軽減することが多く、鍼灸での処置を行う方が好感触だった経験があります。
福岡市、糸島市でメニエール病でお悩みの方は福岡市の鍼灸院おるきにご相談ください。