腰痛の定義
腰痛はその名の通り、『腰部に存在する疼痛』と定義することができます。
一般的には、肋骨の下端と殿溝の間の領域とされています。
腰痛の症状
腰痛の症状は原因別に異なっており、腰部に常時ズキズキとした痛みがあるものや、臀部から足先にかけてしびれるような痛みを伴うもの(坐骨神経痛)まであります。
当院に来院される患者様で腰痛を伴う症状でお悩みの方には、以下のようなお悩みがあります。
✔︎ 朝、起きると腰が痛い
✔︎ 痛みで寝返りが打てない
✔︎ 歩いていると腰が痛くなるが、少し休めばまた歩けるようになる(間歇跛行)
✔︎ 前に屈もうとするとお尻から足かけて痺れのような痛みがくる
✔︎ 椅子に座っていると腰が痛くなる
同じような腰の痛みであっても個人個人で痛みの原因や病態が全く違うため、対処を見極めて治療しなければなりません。
例えば、前に屈もうとすると痛みが出る腰痛はヘルニアなどが持病の方に多いですし、間歇跛行は脊柱管狭窄症を持病とする方に多い症状です。
腰痛の原因は?
腰痛はぎっくり腰などの急性腰痛となかなか良くならない慢性腰痛があります。急性腰痛は数日〜数週間で良くなり、3ヶ月以上痛みが続いている腰痛を慢性腰痛と呼びます。これら腰痛の原因は大きく分けて5つに分けられます。
脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性の5つです。
当然、原因がそれぞれ異なるため対処も異なってきます。
それぞれの病名や特徴と、鍼灸の適応について記載していきます。
脊椎由来の腰痛
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
分離性脊椎すべり症
変性脊椎すべり症
代謝性疾患(骨粗鬆症、骨軟化症など)
脊椎腫瘍(原発性、または転移性腫瘍など)
脊椎感染症(化膿性脊椎炎、脊椎カリエスなど)
脊椎外傷(椎体骨折など)
筋筋膜性腰痛
腰椎椎間板症
脊柱靱帯骨化症
脊柱変形など
神経由来の腰痛
脊髄腫瘍、馬尾腫瘍など
内臓由来の腰痛
腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など)
婦人科系疾患(月経痛、子宮内膜症など)、妊娠
その他(腹腔内病変、後腹膜病変など)
血管由来の腰痛
腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤など
心因性の腰痛
うつ病、ヒステリーなど
腰痛治療の実際
さて、腰痛になるとほとんどの方がレントゲンやMRIなどの検査を経て『腰の骨に問題がある』と言われたり『骨盤がゆがんでいるのが原因』と言われ、腰椎の牽引や電気治療を繰り返しています。
しかし、腰痛外科学会や日本整形外科学会が発行している腰痛診療ガイドラインでは、それぞれの効果をはっきりと記載しており、腰痛に有効であるとは言えないという結論に至っています。
にもかかわらず、腰痛患者さん自身が成果を実感できない治療を繰り返したり放っておいたりすると坐骨神経痛やヘルニア、脊柱管狭窄症などの病気に進行する可能性がありますので早い段階で腰痛への対処を行わなくてはなりません。
鍼灸院おるきでは大学院や大学病院での研究成果をもとに慢性的な腰痛の治療を行っています。他院で改善がみられなかった腰痛の場合でも、多種多様な鍼灸治療を取り扱っておりますので、一度ご相談ください。