こんにちは!
福岡の鍼灸院おるきの小野です。
今日は博多で開催された在宅・訪問鍼灸の勉強会に行ってきました。
在宅医療の対象は要介護の認定を受けた人。要は介護保険を使っている人になります。
その中で鍼灸を行っていくために色々とリサーチしてきました。
今は介護保険の範囲での診療は行っていないので、今後の展開として何か患者さんの役に立てる方法はあるかな?って目的で行ってきました。
要介護になる理由
要介護になる理由は男性と女性で違います。
男性は脳梗塞・脳卒中などの脳血管疾患後遺症。
つまり、片麻痺などによる拘縮が原因で要介護になることが多いです。
左脳の梗塞か出血が起きることが多いので、右半身が麻痺することがほとんどです。
利き腕が動かなくなったり、失語症と呼ばれる症状が出てくるため日常生活に大きな支障をきたします。
女性はロコモーティブシンドロームやサルコペニア。
活動量の低下により筋力が低下し、動けなくなるため寝たきりになります。
活動量の低下の原因は多くが整形外科疾患です。
膝や股関節の変形性関節症などで膝の痛みや股関節の痛みが出現し、痛いから動かない⇔関節が悪くなるの悪循環に陥ります。
あなたは、日本人は健康っていうイメージがありませんか?
日本人の平均寿命は世界一ですが、寝たきり寿命も長く、健康寿命は実は世界でトップに立っていません。
寝たきり寿命も女性で12年を超えている、寝たきり大国です。
今は超高齢社会に突入したので、寝たきりが増えて医療費の増大がとても問題になっています。
それもあり、脳梗塞の後遺症や変形性関節症でも要介護に認定されていなければ介護保険は使えません。
結局、要介護になる前の予防が大切になりそうですね。
介護保険でも、1回の施術料金が決められているため、在宅中心でされている鍼灸師の先生に今日お話を聞きましたがかけられる時間は20分程度、使える鍼の本数も数本です。
今、鍼灸院おるきでは数十本使っているので介護保険を使って訪問・在宅をする場合には今、出している治療効果をそのままは提供できなくなりますね。
僕の方針では、1回の費用を下げるよりもしっかり効果を出し、本人が出来ることを増やして社会復帰に限りなく近づいてもらう。
それが目的になります。
当院のYNSAやM-Testで喜んでくれている患者さんもそっちが良いと言っているので、そういう治療院も必要なのでしょうね。
筋力トレーニングは痛みがある状態で行っても筋力がアップするほどの負荷をかけることは難しいです。
脳梗塞のリハビリは、運動機能訓練を開始する前に筋肉をほぐす必要があるため、20分では 機能回復訓練をするためにほぐす→時間がなくなるので数分の訓練で終わる→元に戻るの繰り返しになります。
(その状況を打破するために、今は自費リハビリなんてものも出てきました。)
今日、勉強した限りでは当院が介護保険を使って在宅医療に参入することはなさそうです。