多系統萎縮症と鍼灸治療
こんばんは!
福岡の鍼灸院おるき、院長の小野です。
今日は最近お問合せの多い多系統萎縮症の解説と鍼灸治療について。
多系統萎縮症とは?
多系統萎縮症とは、大脳、小脳、脊髄など、脳や中枢神経の様々な箇所に障害が起こり、運動機能や自律神経系の機能が衰える病気です。指定難病として指定されています。
病気の原因はαシヌクレインと呼ばれる異常タンパク質が脳に蓄積するためと言われており、αシヌクレインが蓄積することで脳の神経伝達や代謝が悪くなってしまいます。
同じようにαシヌクレインが原因と考えられている病気には、有名なものだとアルツハイマー病、レビー小体型認知症、パーキンソン病などが挙げられます。
蓄積する場所によって症状が異なり、名前が違ってきます。
多系統萎縮症の治療法
多系統萎縮症の治療法は、2024年2月現在では残念ながら見つかっていません。
パーキンソニズムと呼ばれる、パーキンソン病に似た症状が現れたときにはパーキンソン病にも使われるようなお薬が使われることもありますし、自律神経症状が出てきたときには自律神経を整える治療などが中心です。
リハビリなども有効になるため、運動をしっかり頑張って、今の運動機能や生活の質(ADL)を維持しましょう。
多系統萎縮症の鍼灸治療
多系統萎縮症の鍼灸治療は根本治療ではなく、多系統萎縮症の周辺症状である運動機能の補助、自律神経系の症状の緩和などを目的に行われます。
症状を少しでも抑え、動きやすさを補助したり、自律神経の働きを整えたり、今の状態を少しでも維持し、可能であれば今の状態よりも少し前の身体を取り戻すことを目的に施術します。
当院では施術方法として、難病治療に効果的と言われている山元式新頭鍼療法(YNSA®︎)や身体の動きを指標に東洋医学の知恵を活用したM-Testといった、世界に認められたメイドインジャパンの治療法を採用しています。
多系統萎縮症の治療に鍼灸を導入するときの注意点
多系統萎縮症の治療に鍼灸を導入する時の注意点は、治療法を鍼灸に限定しないことです。
相談をいただく患者さんの中には、『西洋医学に限界を感じて鍼灸にかけてみたい』と言われる方がいらっしゃいます。
しかし、多系統萎縮症を根本から改善するためには西洋医学の発展が必須ですし、症状を進行させないためには可能な限りのあらゆる手段を使って身体の状態を整えなければいけません。
そのため、何か一つの方法に頼るのではなく、色々な方法を試してみるべきであり、鍼灸はその中の一つという位置付けが良いかと思います。
こちらの記事とも重複いたしますが、詳しくは病気の解説ページ(多系統萎縮症と鍼灸治療)をご覧ください。
福岡市で多系統萎縮症でお困りの方は福岡市西区の鍼灸院おるきにご相談ください。