腰部脊柱管狭窄症の考察

こんにちは!

福岡の鍼灸院おるきの小野です。

せっかく腰痛ネタが出てきたので、腰部脊柱管狭窄症について、もう少し深く書いていきます。

腰部脊柱管狭窄症について

腰部脊柱管狭窄症で多くの方が経験するのが、病院に助けを求めて行った際に医師から言われる一言。

『としのせい』です。

年齢を重ねると、脊椎の椎骨の間にある椎間板が狭くなってきます。
この時、脊椎から出ている神経を圧迫してしまうため、痛みや痺れが出てくると考えられており、高齢者になるとその可能性が高くなるため『としのせい』と片付けられてしまいます・・・

また、リハビリなどを受けている方が言われるのが『筋力不足』です。

お腹や腰を支えるようについている『腹横筋』『多裂筋』、骨盤を下から支える『骨盤底筋群』など、インナーマッスルと呼ばれる天然のコルセットに当たる筋肉が、加齢などで筋力が弱まり、その結果腰を支えられなくなって椎間板が削れていく・・・というわけですね。

余談ですが、『毎日腰痛体操を頑張る!』でも良いのですが、当院に来られる患者様の多くは腰痛体操を頑張ったら、腰痛症状がひどくなったと言う患者様です。

私も学校の授業ではそう習いましたし、それが真実だと思っていたのですが、実際の臨床結果を見ていると、そう考えるのには無理があるのではないかと考えるようになりました。

当院で腰部脊柱管狭窄症の施術を受けている患者様は、若年層だと40代から、ご高齢の方だと80代まで幅広い年代の方がいらっしゃいます。

そして、施術では主に『筋肉を緩める目的での施術』を行います。
※全身を闇雲にゆるめるのではなく、ちゃんと腰に負担をかけている場所を特定する必要があります。

その結果、多くの方が、歩行距離が延びたり痺れを感じなくなったり、排尿障害や夜間頻尿が改善されました。

しかも、ほとんどの方が、初回施術後すぐに、その効果を実感しています。

ここで考えなければいけないのが、鍼灸の施術では『としのせい』『筋力不足』は解消されないということです。

鍼灸治療をしたところで、年齢が若返るはずもなく、また、筋力が急に強くなったりすることはありません。

しかし、実際の結果では、『としのせい』『筋力不足』と言われていた患者さんの症状が改善されています。

つまり、少なくとも症状が改善された患者さんに関しては、『としのせい』『筋力不足』で脊柱管狭窄症になったのではないと、考えられますし、筋肉をほぐすことで腰の状態の改善に役立ったことから、単に筋肉が凝っていたせいで腰への負担が大きく、その結果、椎間板がすり減りやすい状態だったし、脊柱管狭窄症の症状が出ていた。

と、考えるのが普通かなと思っています。

先日も、80代のおばあちゃんが初回施術の翌日に快調すぎてボーリングを始めたと聞き、益々としのせいではないよなぁ・・・と実感しています。

『としのせい』『筋力不足』は、残酷な言葉です。
としは若返ることは不可能ですし、筋力はこれから弱り続ける一方ですので、常に痛みを我慢して鍛え続けなければ症状改善は不可能という現実が待っています。

言う側は簡単ですが、言われる側は『諦めなさい』と言われているようなものですよね。

脊柱管狭窄症は、教科書に出てくる病態とは全く違うのかもしれません。

一緒に、痺れを感じることなく歩ける状態を目指したい患者様、長くキッチンに立っていても腰に何のだるさも感じたくない患者様は是非、福岡の鍼灸院おるきにご相談ください。

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