こんにちは!
福岡の鍼灸院おるきの小野です。
先日、クラブチームで活動するサッカー少年の親御さんからSOSが届きました。
『昨年の10月頃、膝が引っかかるような感じがする。痛い。』とのことで整形外科を受診、MRIの結果、『半月板損傷』という診断結果が出ました。
10月以降は運動禁止、階段禁止、学校はエレベータを使用するなどしてきました。
治療方法は、とにかく動かさないこと安静にということで4か月かかりましたが、ようやく先週少しずつパスなどしていい、来週からは対人もしていいですよと診 断がでました。 しかし、昨日痛みが再発し、息子が泣きながら悔しがっている姿を
見ているとなんとか助けてあげたい、どうしたものかと悩んでいるところ、このHPにあたりつきました 。 整形外科に行っている間は、2週間に1回程度、整体(1回5,0
00円)に通っていました。 ざっくりな質問となりまして申し訳ありませんが、どうにかなるも
のなのでしょうか。 アドバイスの程、宜しくお願い致します。
という内容でした。
クラブチームにまで入っているので、相当サッカーが好きなんだと思います。
また、元気にサッカーをやるためにお医者さんの言いつけを守り、しっかりリハビリと整体の治療を繰り返し受けていたそうです。
競技復帰に向けて、一生懸命努力していたんでしょうね。
僕も中学生の頃、膝を怪我してスポーツができなくなった時期があったので、気持ちは良くわかります。
彼の場合、クラブチーム所属なのでもっとつらい状態だったでしょう。
さて、このメールへのお返事ですが、『心配しなくて良いですよ。』という内容で返しました。
病院のリハビリは筋力トレーニングなどが中心になります。
また、電気治療やレーザーなどを使った温熱療法なども行われるでしょう。
確かに電気治療やレーザーなどは有効なのですが、当てる場所が非常に大事になります。
僕が病院に勤めていた時に感じていた今の整形外科治療の問題点なのですが、基本的に診断をしたお医者さんが直接これらの機械を直接扱うことはありません。
看護助手と呼ばれる、医療関係の資格を持たないパートのおばちゃんか、良くて看護師さんです。
パートのおばちゃんを責めるわけではないのですが、時給800円で働いている人が休日を使って数万円する治療のための勉強会に行っていると思いますか?
という話になります。
で、今回は全く効果が出ていないので恐らく、膝の関節運動に関係する筋肉を無視して、何となく膝の周辺や本人に『どこに当てたら良い?』と聞きながらの物療になったのではないかと予想しました。
実際、病院ではよくあることなんですけどね・・・
話を戻します。
今回、少年が感じた膝の引っかかる感じはロッキングと呼ばれる、半月板損傷特有の症状です。
膝関節は曲げ伸ばしの際に『転がり』という動きと『滑り』という動きが行われます。
この時、周囲の筋肉がこわばっているなどの理由でうまく伸びてくれなかったりすると、転がりと滑りの動きのバランスがおかしくなり、膝を曲げた時に膝裏に詰まりを感じるようになったり、ひどくなるとロッキング現象が起こります。
なので、大切なのはどこの筋肉が原因で、転がりと滑りのバランスがおかしくなっているかを見極めること、その筋肉をしっかり動くようにしてあげることです。
さて少年、院に来た時には足を引きずっていて、
小野『運動を再開して良いって言われて、動くことに不安はあった?』
少年『あった。膝が痛くなったらどうしようって思った。』
でした。
施術後、とりあえず正座まで問題なくできるようにした上で
小野『今、すぐにサッカーして良いって僕が言ったら、不安ある?』
少年『全然ない!足が軽い!』
になりました。
ご両親が不安そうだったので、一応2回目来てもらったらその3日後、
『今日、試合にフルで出て思いっきり動いたんですけど、膝が何ともなくて不安です。』
と連絡が・・・
まぁ、これまで4ヶ月運動できなかったのにいきなりそんなに動いたら不安ですよね(^_^;)
彼は今、どうしても不安な時にだけメンテナンスで通っています。
半月板自体は、これまで割れたままだったため修復には時間がかかります。
必要なのは、膝への負担を取り除いてどんな動きや運動をしても半月板に負荷がかからない状態をつくってあげること、その状態を維持して組織の再生を待つことです。
半月板にかかる負荷を取り除かないままの保存療法では、結局膝が悪くなった負担がかかり続けている状態になります。
スポーツコンディショニングではそういうのもしっかり見てあげないといけませんね。
学生のスポーツコンディショニングは福岡市西区今宿の鍼灸院おるきにお任せください。