めまいの鍼灸治療
めまいは自律神経系が大きく関与しています。
自律神経の働きは体調に大きく左右されますが、自律神経系以外が関与するめまいの場合、命に関わることがあります。
まずは西洋医学でしっかりと原因を検査し、脳や脳神経に異常がないことを確認しておくことが大切です。
病院には必ず受診しましょう。
鍼灸治療を行うのは、検査で脳の異常がないことを確認してからで遅くありません。
さて、めまいの最も有名な病気がメニエール病でしょう。
メニエール病の原因は耳と脳をつなぐ部分である内耳にリンパ液が溜まる内にリンパ水腫の状態になることで、内耳が腫れた状態が続くと、リンパ液の動きに合わせてめまいが起こると言われています。
内耳が腫れる原因が分かっていないため、メニエール病そのものの原因も不明で、西洋医学ではこれといって決まった治療方法がない病気の一つです。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
ここからはメニエール病に対する鍼灸治療について、私が脳外科や大学病院で施術していた経験をもとに改善方法について記載します。
メニエール病と鍼灸治療①
メニエール病の代表的な症状はめまい、耳鳴り、難聴、嘔吐など耳に関連する症状が主体になっています。
自律神経系が関与すると言われている症状が多いため、自律神経の働きを調整するような治療が一般的です。
自律神経失調症という病名をつけられることもあります。
めまいに一番多いとされる良性発作性頭位めまい症と比較すると、筋肉の緊張は頚部よりやや上、耳の周囲や頭皮の深層にある帽状腱膜など首上部や頭が緊張状態にある傾向にあります。
セルフケアとして、頭のマッサージ、ヘッドスパ、耳たぶを引っ張るなど、頭皮が緊張しない状態を保つ必要性が出てきます。
鍼灸治療の場合、頚部への負担を減らすために頸椎や胸椎がほぐれるような治療を行うのが効果的かと思います。
肩周囲の鍼、首の付け根付近のお灸で自律神経系の働きを保ってあげると良いでしょう。
メニエール病とM-Test
メニエール病患者さんの身体の動きをM-Testで評価すると、特徴的な所見を得ることができます。
良性発作性頭位めまい症が頚を前後に倒す動きでめまいが誘発されることが多いのに対して、メニエール病の場合、首を横に倒す動きが苦手なことが多く、可動域もかなり狭くなっていることが多いです。
胸鎖乳突筋など鎖骨ー頚椎を結ぶ筋肉がしっかり働ける状況を作ることでメニエール病のめまい、耳鳴りなどの症状を抑え、日常生活での支障を減らして行くことが可能です。
福岡市、糸島市でメニエール病の診断を受け、日常生活をしっかりコントロールしたいという方は鍼灸院おるきにご相談ください。
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