こんにちは!
福岡県福岡市西区今宿駅前の鍼灸院おるき、院長の小野です。
テレビをつけると、世界の舞台で活躍するアスリートが身体のケアのために鍼灸を利用している現場を目にします。
今ではスポーツ選手のメンテナンスやコンディショニングの常識になった鍼灸ですが、かつてはそうではありませんでした。
M-Test創始者の向野先生も、スポーツ選手のコンディショニングに鍼灸を取り入れるために試行錯誤した方の一人です。
当時、スポーツ科学部の教授として教鞭をふるっていた向野先生ですが、鍼治療を行う医師として臨床も行っていました。
学生もそれを知っていたため、整形外科を受診しても解決しない問題はすべて向野先生に相談するという生徒が続出していました。
ある日、19歳のバレーボール選手がスパイク時に肩が痛いというので診察に訪れましたが肩のどこを調べても異常が見つかりません。
そこで色々聞き取りを行うと、数日前に転倒し、膝や足首に軽い打撲をしていることがわかりました。
打撲した箇所を押してみると強い痛みを訴えたため、その部位へ鍼を刺すとスパイク時の痛みが即座に取れたのです。
向野先生のこのような体験から、鍼はスポーツ選手のケアに生かすことができると診断方法、治療方法をできるだけ体系的にわかりやすくまとめられたのがM-Testになります。
福岡大学の研究室には数百万する実験機材も揃っており、日本代表に選ばれるような一流のアスリートもいたため、M-Testがまとまるには最適な環境だったのかもしれません。
スポーツ医学では今や常識になっている筋膜に関する考察も、1990年代には終わっていたというので驚きしかありません。
スポーツ選手への鍼灸治療はスポーツ鍼灸ハンドブックという本にまとめられており、今では英訳され世界中の治療家がM-Testを勉強しています。
スポーツ選手にとって大切な身体感覚やコンディショニングの話から、治療家に向けて書かれているケアの方法の話、スポーツ選手のセルフケアの話、コーヒーブレイクとして、世界大会で活躍した選手のコンディショニングなどが書かれています。
私も、普段行っているケアの方法を症例という形で掲載させていただいております。
M-Testはスポーツ鍼灸とセットで、大きく広がってきたと言っても過言ではないかもしれません。