たまに見る夢

こんにちは!

福岡市の鍼灸院おるきの小野です。

今朝、久しぶりに見る夢にうなされて目が覚めました。

いつも全く同じってわけではないのですが、内容というか、こういう人たちが出てくるって夢です。

それは・・・

治せなかった患者さんたちの夢。

夢の登場人物。

ちょっと昔の話

鍼灸の免許を取ってすぐ、まだ技術が何もなかった頃に僕は大学院に入り、大学病院で研修できるという環境に恵まれました。
大学院では日本代表クラスのスポーツ選手を被験者として研究ができ、大学病院ではゴッドハンドと名高い、世界でも有名になっていた師匠の元でどこに行ってもダメだった患者さんを見ながら研修ができました。

福大病院の東洋医学診療部は総合診療部の隣にあります。

総合診療部は救命救急、救急車で運ばれてくる患者さんも多く、診察室裏の処置室では血まみれで意識のない患者さんがベッドに寝ていることも少なくありませんでした。

そんな医療現場を見て、師匠の治療を見ていると

『あぁ、命に関わる仕事じゃなくて良かった。』

って何度思ったでしょうか。

その時には心底安心していました。

初めて出会った治せない患者、陸上部のエース候補

僕が初めて出会った『この患者さん、治し方の検討がつかない…』という患者さんは、陸上短距離のエース候補でした。

中距離にとても強く、低学年の頃から福大陸上部で期待されていた人物でした。

所属していた研究室はスポーツ科学部内にあるスポーツ医学研究室。

診察室にも1台600万する動作解析のカメラが並ぶ体育館横のスペースが僕の居場所でした。

その研究室兼診察室に、彼はやって来ました。

『走ると足がしびれて、200mもたないんです。』

彼のメイン距離は400mと800m。

短距離とは使う筋肉の種類も代謝系も違うため種目変更も簡単でありません。

スポーツ推薦で入学していた彼は、治すしかないという状況でした。

色々治療をチャレンジし、3時間以上を治療に費やしたこともありましたが全く反応がでません。

経過は悪く、某リハビリテーション病院、○川整形外科、福大病院の整形外科を回っても原因も対処法も全くわからない状態が続きました。

師匠もチャレンジしてくださいましたが、毎週のように治療をしても光明がみえない状態でした。

結局、彼は競技を諦め、街の整形外科でおすすめされた股関節を人工関節に置き換えるという手術を選択しましたが、術後も足のしびれは変わることはありませんでした。

幸い、勉強の成績も優秀だった彼はスポーツ医学の研究者の道を選び、自分のような人間が出ないようにと今も運動生理学の研究をしています。

他にも、若くして原因不明の痛みに悩まされている人、治ることはないと病院に告げられた人、不治の病の人、色々な患者さんを経験して、そのたびに打ちのめされました。

そんな患者さんに出会うたび、福大病院で思った『命に関わる仕事じゃなくて良かった。』が、どれだけ浅はかだったかと思い知らされるんです。

実際に、僕が鍼を刺す場所を間違ったからといって、その場で患者さんが亡くなってしまうわけではありません。

でも、ある日、『あ…僕が治せなかったら、この人は命は失わないけれど、人生を失うかもしれない。』って気づいたんです。

それに気づいてから、勉強嫌いだった僕でも研究をしまくるしかなくなりました。

だって、恐すぎますもんね。失敗するってことが。

多分、治せた患者さんより治せなかった患者さんの方が僕はしっかり覚えています。

治療中に『あ・・・この人は治せない・・・』って気づいた後の絶望感ってすごいですよ(^_^;)

そうなる機会をできるだけ減らしたいから、僕は今でも毎日学んでいます。

ただ、院を受診する患者さんにも、気づいて欲しいというか、心がけて欲しいことが一つだけあります。

メンテナンスの重要性

腰痛にしろ、股関節や半月板損傷などの膝の痛みにしろ、スポーツ障害にしろ確実に言えることがあります。

悪くなる前にメンテナンスをしてください。

悪くなってからだと、治すにも時間がかかります。

僕がどれだけ学んでも、元々の構造が変わってしまったら治すにも限界が出てきます。

治療していて、『あぁ、この方があと半年早く来てくれていたら、何とかなったのに・・・』って思うこと、けっこうあります。

それでもなんとかしたくて必死で治療していたら、見学に来たドクターにこんなこと言われました。

『こんな壮絶な医療現場、見たことないよ。』

その方は麻酔科で手術室が主戦場の医師でした。
命のやり取りを日常としている医者から、まさかこんなことを言われるとは思いませんでした。

どうか、そんな状態になる前に、治療に来るでも良いし、ストレッチをしっかりするでもいいのでメンテナンスしてください。

初診の際に皆さんにお話している、『身体を鍛える運動と身体を休める運動』をしっかりお願いします。

今、日本人の健康寿命が問題になっています。

日本人は平均寿命が長く、世界でも有数の長生き国家と言われて久しいですが、同時に寝たきり寿命も長いのをご存知ですか?

国民皆保険制度が根付き、医療が発展してきた反面、病気になってから病院に行けば良いやという考え方をする人が増えました。

医療教育でも、内服を中心に投薬して、限界が来たら手術で治してしまえばいい。という考え方が主体になりました。

昔から根付いていた漢方や鍼灸などの、『未病治(みびょうち)(いわゆるメンテナンスです)』を得意とする分野の医療機関だったはずの施設は医療を提供するところが減り、美容が主体でぎっくり腰を断る鍼灸院、脱臼の整復ができない整骨院なども増えてきました。

その結果が、健康寿命にあらわれています。

日本人の、平均寿命−健康寿命=寝たきり(通院含む)寿命は、男性9年、女性13年で平均11年。

これは、世界でダントツに長い数字です。

そして、未病治など予防医学を国策として取り入れてきたアメリカやヨーロッパなどでは、寝たきり寿命が6〜8年と日本人の半分程度に短縮してきています。

発がん率もアメリカが20%を下回ったのに対し、日本人は30%を超えようとしています。
20年前には、差はありませんでした。

楽しくメンテナンスを

身体の状態を改善しキープするコツは、楽しく行うこと!

これに尽きます!

とは言え、痛みなどが出てきたらなかなかそれも難しいですよね。

なので、院に来る前には何かやりたいことを考えておいてください。

僕が、それをできるようにします。

例えば旅行。

痛みを抱えたままだと楽しくないでしょうが、あの旅行に行くんだ〜✨って考えていたら何としても体調整えなきゃって思うでしょう?

例えばスポーツ。

あの試合で優勝するぞ!とかでもいいし、毎日ウォーキングをしているけれど、ジョギングにまで強度を上げてみよう!って挑戦するにはやっぱり、メンテナンスは必要になります。

普段、治せなかった患者さんの方が覚えているせいで、治った患者さんの印象は薄い方なのですがあまりに衝撃だった患者さんを一人。

その方は膝が痛くて自宅のお風呂の浴槽をまたげなくなり、ヘルパーさんを呼んだ日しかお風呂に入れない状態でした。

御年91歳。

要支援2まで認定を受けて、たまたま僕と出会ったから鍼を受ける羽目に。

その方は94歳で亡くなったのですが、亡くなる前の2年半は自分で駅の階段を上り、電車を乗り継いで北九州や大分に温泉旅行に行けるようになっていました。

痛みが取れたのが嬉しくて、とっても元気になりました。

せっかくなら、そのように輝いて人生を送る皆さんを見続けたい。

僕も、どうしても自分の身体がちょっと痛いぐらいだったらほったらかしにしてしまいます。

ヤバイな・・・って思わないと、なかなか腰が上がらない性格なので人のことは言えないのですが、元気でどこも悪くないのに来て下さいとは言いません。

小野も、松本も、ある程度の状態なら治せるだけの実力と知識は持ち合わせています。

それでも、どこか少し痛かったり、少し変だなと思ったらすぐに頼っていただければと思います。

『なんだか、これぐらいの症状で行って良いのかと思って遠慮しちゃう!』って1回言われましたが、来たいと思った時にこそ来て下さい!

迷惑って思うこと、ありませんから!

むしろ、そっちの方が楽しく治療後のやりたいこと、話せますから!!!

元気だけど来た!

これが一番うれしいです(^^)

メンテナンス、地球規模で流行ってますから流れに乗ってくださいね(^^)

今日は、昨夜見た夢の話から、ちょっとした皆さんへのお願いの話でした(^^)
皆さんは同じ夢を見ることがありますか?

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当院のコンセプト

“大学病院で活躍した技術”をベースに、慰安的な施術や安易な電気治療ではなく、結果にこだわった治療を提供します。
“予防”と“生涯の健康”をテーマに、いくつになっても輝ける人生をサポートします。
あなたの目標に合わせた最適な改善方法を提案し、’’先生がいるだけで安心’’と思っていただける治療院を目指します。

当院のモットー

“身体の可能性”を限界まで引き出し、痛みのない身体づくりに貢献します。
痛みや痺れなどのお悩みを解消し、一生自分の足で歩きたい。
無駄な手術をしたくない。もっとスポーツを続けたいなどのあなたの目標達成をサポートします。

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