こんにちは!
福岡市西区の鍼灸院おるきの小野です。
今日はまたまた怒りのブログ。
先日、腰痛専門なのに腰痛が改善しないというエビデンス(科学的根拠)が明確な治療法しかしてくれなかったという、糸島市内の整骨院さんのことをちらっと書きましたが、今日もそちらから離脱した患者さんがやってまいりました。
1週間で2名です。
今日の患者さんは前回の腰痛とは違って、頚椎症。
症状は首が痛くて動かせない状態なのと、手のしびれが主体です。
最初はその整骨院さんではなく、普段から行っていた整体に行っていたそうなのですが、1回勧められて件の整骨院さんに行き、『これは、首のAKA療法みたいなものだから。』とバキバキやられて首が全く動かなくなりました。
ちなみに、患者さんはまだお若い方なのに、職場の部署から更衣室まで歩いていると首に激痛が走り、休憩しないと歩けない状態になっていました。
最初に行っていた整体に相談すると『その状態で首を触るのは恐すぎるから、整形外科でMRIを撮ってきて』と言われたそうです。
気持ち、わかります。
当院に来られたときも首が固まりすぎて、ほとんど前が向けない状態でしたもんね。
ただ、行った整形外科ではMRIを撮ってくれず、痛み止めをくれただけで終わったので当院に行き当たったのが受診の理由です。
まずは患者さんの状態と結果から書きましょうか。
今日患者さんは首がほとんど動かない状態で、しかも肩も緊張しまくっていたため、極端に言うと首をすくめたような姿勢で来院されました。
何もしなくても勝手に肩が緊張していて、首も動かせない状態でした。
さらに、右手が痛いせいで問診票をカウンター越しに渡してくれる際、左手で右手を支えながらこちらに問診票を渡してくれたり、カウンセリングの際に痛みで休憩したり色々悲惨でした。
問診を終えた時点で首にはムチウチに近い衝撃が起きていたような感触で、首につながっている筋肉や筋膜ラインがほとんど反応せず、固まっている状態。
これをほぐして、動くようにしていかなければいけません。
身体の動きをチェックしましたが、首以外で動きに異常があるポイントは少なく、完全に頚椎に変な負荷がかかったことで動かなくなったり、手にしびれがきていたことが明白でした。
実は、ムチウチの患者さんが似たような状態になります。
ムチウチなどの原因となる事故ですが、外部から強い衝撃がかかります。
身体はその衝撃から脊椎を守るため、背骨を取り囲んでいる筋肉が伸張反射を起こして、固まってしまいます。
脊柱が衝撃にさらされないよう、ギプスのようにかたまるのです。
しかし、今度はその固まった筋肉が身体にとって弊害になります。
筋肉が硬くなると柔軟性が落ちます。
柔軟性が落ちた筋肉は、骨が動く際に余分な力を発揮するため脊柱に軸圧がかかります。
また、この軸圧が頚椎にかかると自律神経系に影響を与え、めまいや吐き気などにつながります。
今回は、首のAKAなるものを受けた翌日から首が動かなくなって痛みもひどくなったので、その治療が関係している可能性は高いです。
状態が把握できたので、ムチウチの治療も兼ねてYNSAで施術。
帽状腱膜を鍼で貫くと激痛が走ったようで、相当固まってしまっています。
硬くなっている筋肉ほど、痛みが強く出ます。
少し可動域が改善したので、M-Testで全身を調整したりしてみましたが、ほとんど追加の改善はありませんでした。
ただ、帽状腱膜に刺激を与えるとかなり可動域が改善して痛みも減ったため、帽状腱膜をしっかりほぐしたらなんとかなるだろうとヘッドスパマシンでしっかり治療しております。
帰りにはある程度上を向けるようになり、改善の兆しが見えました。
良かったです。
さて、今回も問題だったAKAですが、僕が知っている方法はもっと良い治療法だったように思います。
が、施術者が未熟だと今回のように事故が起こります。
何でもかんでもAKAで治るわけがありませんしね。
その整骨院さんはムチウチの治療もしているそうですが、今回みたいにムチウチを作ってしまったらどうするんでしょうね。
今回は短期間で2回目なのでちょっと注意して見ておく必要がありそうな治療院さんですね。