こんにちは!
スポーツ障害でお悩みの方の味方、福岡の鍼灸院、おるきの小野です。
あんまり前面に押し出していないので知られていませんが、小野は大学院でスポーツ医学を専修していた関係でスポーツ選手のケアもできるのです。
日本で活躍しているトレーナーさんの70%以上は鍼灸の免許を取得しているので、スポーツ選手やトレーナーさんにどれぐらい鍼灸が浸透しているのかがわかりますね。
スポーツ選手の怪我の予防、スポーツ障害の治療には東洋医学や鍼灸は有名です。
さて、今日はサポートしているアスリートから急遽連絡があったのでサポートに行ってきました!
いきなりLINEで『仙腸関節炎、膝の靭帯が伸びてて股関節のかぶりが悪い』
って連絡来たから何事かと思いましたよ。
何でも、バドミントンの練習後に立てなくなって、近所にできた整形外科に行ったら診断を受けたそうです。
病名は仙腸関節炎、前十字靭帯損傷、臼蓋形成不全で保険病名がついていそうですね。
さて、まず、整形外科で受けたリハビリですが、仙腸関節炎なので仙腸関節のマッサージ?徒手療法を受けたそうです。
1回そこを触ると痛みが減って、良さそうだったのでもう少し触ってもらったらまた痛くなったと。
どうしたら良いか教えて欲しいという連絡だったので、どうせならしっかりケアしてしまおうと往診に行くことにしましたm(_ _)m
さて、行って身体を診たらまぁ、確かに仙腸関節炎の鑑別診断であるパトリックテストは陽性、前十字靭帯の鑑別診断、前方引き出しテスト、ラックマンテストも陽性でした。
股関節の状態を確認する股関節のインピンジメント(FAI)は陰性でした。
まずは仙腸関節炎の鑑別から。
確かにパトリックテストは陽性ですが、これは元々精度が高いテストではありません。
確か、仙腸関節に炎症のない人でもけっこうな陽性率があります。
また、仙腸関節に負荷をかける動きはありますが、膝関節への負荷があるのとないのでは痛みが全然違いました。
そこでちょっと足首やらふくらはぎを触るとパトリックテストは改善。
また、立ち上がりも楽になりました。
ということで、仙腸関節炎の可能性は低く膝関節の可動域制限があったせいで痛みが出ていたのではないかと考えられます。
次に、前十字靭帯の損傷です。
これは明らかに膝を前方に引き出す負荷で動揺していたので前十字靭帯の損傷が考えられます。
良く、『靭帯が伸びた』と表現されます。
実は、僕も右膝の靭帯を中学生の頃に痛めました。
スポーツ外傷には受傷機転というものがあります。
怪我をした瞬間の確認をして、二度と同じ怪我を繰り返さないよう、身体に覚え込ませる必要があります。
前十字靭帯損傷の場合、ニー イン(Knee in)になった時に強い負荷をかけたら損傷の確率が上がります。
そのためにランジなどを行い、ニー インにならない動きを覚え込ませる必要があります。
靭帯などの軟部組織の損傷…こればっかりは鍼を刺しても靭帯が回復することはありません。
受傷機転を加味した筋力トレーニングと、膝が前方に滑ることで筋疲労が増えるのでそのケアとしての鍼治療で他の障害を予防する必要があります。
そして臼蓋形成不全。
股関節がどの程度損傷しているかを確認するためのFAIは陰性でした。
股関節の負荷がかかっている位置を確認すると内ももの付け根に負荷が集中していました。
また、股関節と膝関節が同時に負荷をかけると痛みが強く、股関節単関節では痛みが出ません。
ということで、股関節の問題ではなく膝関節を治療しなければ改善しそうにないこともわかりました。
治療は内転筋と下腿三頭筋を中心に、腰椎の回旋能力をアップさせる治療をすることで痛みが改善しました。
レントゲンで撮った画像では、臼蓋が浅い状態・・・臼蓋形成不全が見つかることは多いです。(特に女性)
ですが、それまで同じ骨、股関節で運動していたので臼蓋が浅かったのはずっと同じだったはず。
臼蓋のカップの深さは幼少期の過ごし方で決まるため成人後に浅くなるということはありません。
にも関わらず、これまで痛みなく動けていたのが急に痛くなったというのは臼蓋が浅いせいではないです。
臼蓋の深さが原因で痛くなったのであれば、これまでも痛かったはずですからね。
と、いうことで、今日は動けなかったママさんアスリートを、”子供を抱っこした状態でスクワットしても問題ない状態”まで改善させてまいりました(^^)
M-Testの動作分析と治療、YNSAの治療を組み合わせることでスポーツ障害に対するアプローチも出来ることがとんでもなく増えました。
競技能力の向上、日常のケア、スポーツ障害に予防と色々できますね♪
これから選手のケアが楽しみです。
スポーツ障害にお悩みのスポーツ選手、コンディショニングトレーナーをお探しのアスリートは是非、一度ご相談くださいね(^^)