こんにちは!
福岡市の鍼灸院おるきの小野です。
タッキー&翼が解散というニュースが入ってきました。
滝沢秀明さんはジャニー社長の意志をついでジャニーズJr.の育成やプロデュースを行うタレント育成事業に専念するそうです。
一方で、今井翼さんは療養に専念するそうですね。
今井翼さんのメニエール病とはどんな病気なのでしょうか?治療方法は?
メニエール病
メニエール病は激しい回転性のめまいと難聴、耳鳴り、耳閉感の4症状が同時に起こる症状を繰り返す内耳の疾患とされていて、厚生労働省が指定する特定疾患に指定されています。
病名の由来はフランス人医師のプロスペル・メニエール氏が1861年に初めて、めまいの原因の1つに内耳由来のものがあると報告したことからメニエール(氏)病と名付けられました。
メニエール病の発作
メニエール病の発作は
- 突発的で立つこともできないほどの激しい回転性のめまいが数十分続く
- 主に低音聴域が障害される難聴
- 耳鳴り
- 耳閉感
が同時に起き、症状が一旦収まってもその一連の症状を数日から数ヶ月のスパンで繰り返します。
めまいは吐き気も伴うので、中には1日中トイレから動けなくなる人もいます。
めまいは色々な原因で起きますが、メニエール病の特徴は数十分続くめまいです。数秒程度のものはメニエール病ではありません。
診断基準として、
- 数十分から数時間の回転性めまい発作が反復する
- 耳鳴り・難聴・耳閉感がめまいに伴って消長する
- 諸検査で他のめまい、耳鳴り、難聴を起こす病気が鑑別(除外)できる
が挙げられています。
脳外科で外来をしていた際、これに当てはまらない人がけっこうな割合でメニエール病の診断を受けていたので、実際にメニエール病の診断を受けた人でも実はメニエール病ではなかったという人は多いのではないでしょうか・・・
良性発作性頭位めまい症、自律神経失調症、頚性めまいなど鍼灸治療ですぐに良くなる病気もメニエール病と診断されいることがありますのでご注意を。
メニエール病の治療
メニエール病の治療は耳鼻咽喉科領域で行うのが普通です。
病気が完成してしまうと難治と言われており、早期の治療が重要になります。
メニエール病に対する西洋医学的治療は
西洋医学での治療では、投薬による加療が行われます。
薬の選択は症状や病気の程度によって異なりますが、第一選択は利尿剤です。
メニエール病は内耳の水腫が原因(実際には不明)とされているので、水を抜いて水腫を軽減する目的で投与されます。
その他に、内耳の血液循環を改善させる目的で投薬が行われることもあります。
炎症が起きていることもあるのでステロイド剤、自律神経系の症状を抑えるため精神安定剤、神経の回復を促すためビタミンB12製剤などが使われることもあります。
聞こえの症状がなかなか緩和されない場合にはステロイド剤が多く使われる傾向にあるようです。
メニエール病に対する東洋医学的治療は
メニエール病は東洋医学でも効果があると言われています。
内耳の水腫が原因であるため、身体には水がたまりすぎている状態(水毒)です。
漢方薬などは水毒に対して協力な対処を持っています。
また、WHOではメニエール病は鍼灸治療の適応症とされています(日本では保険適応の5疾患には入っていません)。
鍼灸治療で対応する場合、内耳の血流を良くする治療、めまいを誘発する迷走神経への負荷を減らす治療、自律神経の調整をする治療などが行われます。
当院では、M-Test、YNSAといった、大学病院でメニエール病などの難病に対応していきた治療法や、海外の大学で専門の研究機関が設置されている方法で対応しています。
メニエール病に対して自分で出来ることは
どんなに良い治療を受けていても、自分で行う対策に勝るものはありません。
自分で行う場合、生活習慣の改善を行う必要があります。
ストレスのかからない生活、有酸素運動、減塩食などがこれに当てはまります。
しかし、発作がきつい場合にはこういう対策を行うのは困難なため迷わず医療機関を受診してください。
西洋医学と東洋医学は併用することで効果が増強される場合が多いですが、日本では医療機関同士の連携が取れていませんよね。
患者さん自身で判断する必要がありますので、西洋と東洋両方で治療したいと、はっきりと担当の先生に伝えて、出来ることすべてを行うのが早期の回復に繋がります。
メニエール病は普通の日常生活を送れなくなってしまう恐ろしい病気です。
今井翼さんも、しっかり療養してまた元気な姿を見せて欲しいですね。