こんにちは
福岡の鍼灸院おるき、スタッフの田辺です。
足をつる
睡眠中に足がつり、痛みで目をさましたという経験はないでしょうか。
中高年の方には、睡眠中に足がつる症状がよくみられます。
足がつるのは、持続的な筋収縮(筋肉痙攣)の一種です。
ふくらはぎがつってしまうのを俗に言う「こむら返り」、 医学用語では「有痛性筋痙攣」と言います。
筋肉には、過剰に伸びたり縮んだりしないようブレーキをかけるセンサーが備わっています。
伸びすぎを防ぐのが、筋繊維の中の筋紡錘(きんぼうすい)で、筋肉が引き伸ばされると縮めと指令を出します。
一方、腱の中の腱紡錘(けんぼうすい)は、筋肉が縮みすぎると弛緩させる指令を出します。
通常はこの筋紡錘と腱紡錘が働き、バランスをとっていますが、腱紡錘の働きが鈍くなると筋肉が収縮しつづけ、足がつってしまうのです。
中高年になると、なぜ足がつる症状が慢性化したり、重症化したりしやすいのでしょうか。
足をつる原因は?
それは、加齢にともなう筋肉量の減少に加え、脱水症状、動脈硬化による血行不良と冷え、病気による神経障害、薬の副作用など、さまざまな要因が重なりやすいためです 。
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれており、足の筋肉は伸縮することで、ポンプのように血液を循環させる大切な役割を持っています。
筋肉量の減少や冷えによって、ふくらはぎの筋肉が凝り固まってしまうと、血流が滞り血行不良を引き起こしやすくなります。
その結果、乳酸等の疲労物質の排出がしづらくなり、末梢神経の興奮を抑えにくくなると言われています。
血行不良は足がつる要因の一つでもあります。
次に、「電解質異常」も要因の一つです。
電解質とは、主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にあるミネラルイオンのこと。
これらのミネラルは、筋肉や神経の動きを調整しています。
健康な人ならば過剰なミネラルは尿や汗などから排出され、ちょうどいい範囲内におさまるよう調節されています。
ところが、就寝中は汗を多くかいており脱水傾向になります。
すると、ミネラルのバランスが崩れ、容易に筋肉が興奮しやすくなります。
さらに就寝中は、全身をほとんど動かさないため、心拍数が減り血行も低下するのです。
また、夏場に冷房をつけっぱなしで寝たり布団をかけずに寝ると、足の筋肉が冷え血管も収縮し、血行はさらに悪くなります。
こういった悪い状況でミネラルのバランスが崩れているときに、たまたま寝返りをうって筋肉に刺激が加わると、筋肉の細胞が暴走し過剰な収縮が発生して、興奮した筋肉の細胞を抑えることが出来ず、持続的な筋収縮、すなわち、こむら返りを生じてしまいます。
また、治療などで利尿薬を使っていたり、消化不良で下痢が続いたりすると、軽い脱水状態になることもあります。
こむら返りが起きた際の対処法
では、実際にこむら返りが起こった場合は、どのように対処すれば良いのでしょう。
まず、つま先を掴み、足の裏とふくらはぎの後ろの筋肉を伸ばしましょう。
反動をつけて、無理に伸ばすと肉離れになってしまう場合もあるので、優しくゆっくりと伸ばすのがポイントです。
足首から膝の裏に向かってさすったり、膝の裏を揉んだりして、血行を良くするのも効果的です。
足がつる症状を慢性化させないためには、予防策が大切です。
ミネラルが不足しないように、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
とくに筋肉の動きに関係が深いカルシウムは乳製品や小魚類に、またマグネシウムは大豆食品(豆腐、納豆など)に多く含まれています。
運動習慣を心がけることも大切です。
足の筋肉量を維持するだけでなく、血流をよくしてくれます。
運動後にはストレッチや脱水予防などを心がけてみましょう。
運動をしていなくても日常活動による筋肉疲労の蓄積を解消するため、1日の終わり(夜間)にフットケアをしましょう。
人によって症状が起こる原因が異なるので、自分に合った方法を試してみましょう。
福岡の鍼灸院おるき
福岡市西区今宿駅前1-3-28 今宿ホワイトマンション105
提携施設 脳梗塞リハビリステーション福岡
福岡市中央区天神3-3-7 天神応順ビル7階
お問い合わせはどちらも080-6457-6639までお気軽にどうぞ。