こんにちは!
福岡市西区の鍼灸院おるきの小野です。
京都大学の本庶佑先生がノーベル生理学・医学賞をご受賞されましたね!
大変めでたいことです。
昨日から記者会見を見ていて、共感できる内容がいくつかあったので記事にしたいと思います。←おこがましい^^;
さて、昨日の会見で一番印象に残った言葉が「『これが最後のラウンドやと思っていたのに、あんたのおかげでまたゴルフができるんや。』って言われるのが一番嬉しい。」と言っていたことです。
これは臨床をやっている医師や鍼灸師の先生は言われたことがあると思うのですが、治療に来られる方はその多くが身体のどこかに痛みがあったり、これまで日常生活を普通に送れていたのに身体の痛みなどで生活に支障が出てしまったという方です。
そんな方に、治療がしっかりハマるとできなくなっていたことがまた、できるようになります。
その瞬間の嬉しそうな顔が何より嬉しい。その気持ちは研究者の先生も臨床家の先生も変わらないのだなぁ・・・
と、会見を見ながら思いました。
思えば、小野は元々今みたいな臨床家になるつもりはありませんでした。
鍼灸師になったのも、他の先生みたいに『鍼灸と出会って効果に感動して、自分も鍼灸師になって人助けがしたい!』と思ったことはありません。
滑り止めで受けた鍼灸が通ったから大学に行き、生きていくためには臨床家よりも研究者になったほうが将来安泰だから・・・という理由で大学院(福岡)に来た。というのが理由でした。
ここだけ見たら、全然やる気ないですよね^^;
実際そうでした。
それでも、資格があって福大スポーツ科学部の学生が頼ってきてくれたから、大学院で有名な先生に色々な知識や技術を教えてもらうことができたから、今があります。
臨床研究を通して患者さんと接する機会を得て、どんどん患者さんが治っていくのを見て、そこで初めて鍼灸の効果や良さを学びました。
師匠の下で働いていたからこそ、講習会でお話させていただく機会がもらえ、無理やり技術が伸びる環境にいれたこと、それが糧になって、今の僕を支えています。
師匠の代わりに福大病院で外来を持たせていただいた時、臨床の責任を知りました。
僕が治療で結果を出せないと、僕のところに頼ってきてくれた患者さんの人生は台無しになってしまう。
そこで対応できた場合とできなかった場合では、その後の人生は天国と地獄です。
それで、怖さと楽しさを知りました。
今、鍼灸院おるきではテーマを持って治療を行っています。
それは、僕一人の力では助けられる人数に限りがあること、鍼灸の知識や技術は習得までに時間が必要で、一人前になるまでに10年かかると言われていること、この2つを解決しようという試みです。
当院の患者様は治療をさせていただく際に、僕が色々と試していることに気づいているかと思います。
他院とも連携をとり、できるだけ客観的な基準で最大限の効果を出すためのデータを取り、色々な症状に立ち向かっています。
これはきっと、研究を10年近くやってきた僕にしかできないんじゃないかと、そう思います。
本庶先生は、臨床家ではありませんが、できるだけ多くの患者さんの役に立ちたい。
そうおっしゃっていました。
今では、患者さんの病気、症状に立ち向かう気持ちはノーベル賞授賞した先生にも負けるつもりはありません。
今後も、負けず嫌いな気持ちで毎日鍼灸治療していきたいと思います^^